眩しい空の青
勢いよく吹き抜ける風
風に導かれるまま
いつもの場所へと歩いてゆく
そこには大きなシイの木がある
いつでも暖かく迎えてくれるその木に
そっともたれ掛かり
木の葉越しに空を見上げる
風が吹くたび木の葉が揺れ、
ヒノヒカリに照らされて
キラキラひかる宝石のよう
シイの木の、
深い沈黙の中に身を委ね
トクトク流れる
命の鼓動を感じてみる
長い長い時を超え
ただ静かにそこに在るその木の物語が
命の水となって
私の中を通りすぎてゆく
いつの間にか
私はいなくなり、
風に吹かれてシイの木が
静かに揺れている